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カウンセリングとひきこもり支援〜ココロおき楽が目指すひきこもり支援〜

こんにちは。

カウンセリングスペース ココロおき楽の臨床心理士・公認心理師・精神保健福祉士の脇です。

当施設はカウンセリングルームと民間リワーク施設を持っており、南風原町と首里久場川の方で事業を行っています。

カウンセリングルームについて

 私は小学校、中学校、高校、大学といずれの場所でもスクールカウンセリングを行いながら、市町村教育委員会からの委託を受けて心理検査(次年度の支援学級配置のための心理検査)や就学支援委員会メンバーとして先生方とも意見交換をして児童・生徒の就学に携わっています。
 
 また、当カウンセリングルームでは様々な年齢層の相談者が来てくださり、成人以降のメンタルヘルスや就労、対人関係の相談なども担っております。
 
 最近立て続けに、ひきこもりに関連する問題を耳にする機会がありましたので、私達にできることについて考えました。

どうしてひきこもり支援か

 まず、誤解が多いひきこもりの定義としては、下記となっています。

「ひきこもり」とは、様々な要因の結果として、就学や就労、交遊などの社会的参加を避けて、原則的には6ヶ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態のこと。

ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン

 つまり、『コンビニやスーパーに買い物に行っているからひきこもりではない』というのではなく、”社会参加”をしていないことが”定義”であるため、「ひきこもり」の方も買い物は普通に行くということです。

 ひきこもりには様々な要因が考えられます。

◯社交不安症 ◯発達障害 ◯うつ病 ◯PTSD ◯統合失調症
◯身体疾患による二次障害 ◯いじめ ◯虐待・DV など

 しかしながら、不登校を契機としたひきこもりには、明確な原因が分からないことが多いです。
 
 例えば、医療機関では”うつ病”や”発達障害”などの診断がついているものの対人交流など外的な刺激が少ないために、薬物療法による治療反応が薄く”発達障害”についても具体的にどんな特性が課題となっているのか分からないケースが多く見られます。

 不登校を契機としたひきこもりについては、以前投稿した不登校をテーマとした記事と大きく関連があります。

 いずれにしても、きっかけには思い当たるところはいくつかあるかもしれませんが、本人も家族も原因が分からず、現在に至っているというケースが多くみられます。
 私たちがひきこもり支援を行っていく理由は、私たちの支援が行き着く先や途中に必ずひきこもりの問題が絡んでいるからです。

ひきこもりの課題について

 近年のひきこもりや不登校に共通する課題としては、スマホやネット、ゲームとの付き合い方の問題が多く見られます。
 
 『ゲーム依存』とラベリングを貼る前に、本人のソーシャルスキル(日常の問題解決能力やコミュニケーションスキル)や生活リズム親子の距離感(愛着)サポートの有無などを整理する必要があります。

 よく聞く事例として、児童期・学童期に両親が多忙であるから本人に目をかける時間がなく、気づけば不登校になり、成長するにつれて情緒の不安定さが顕著となり、医療機関受診の必要性や対処法について考え始めた頃には既に数年経ってしまっていた。
 
 児童期・学童期に構ってあげられなかった分を取り返そうとして、本人に目を掛けるも”スマホの使い方や料金”、”お小遣い”をどのように規制していいのか分からず、本人の希望通りにし、ただ”見守る”、”受け止める”に徹している【ひきこもり課題に直面する家庭】をよく見受けます。

 驚くことに支援機関にそのように接するようにアドバイスされたと聞くこともあり、責任を伴わない助言の恐ろしさと同じ専門家としての申し訳無さを感じてしまいます。

ひきこもりの課題別の対処方法

 上記でお話した”ひきこもり”の要因となっているメンタルヘルスの問題とひきこもりを維持している要因を分けて考える必要があります。

 きっかけが友人トラブルなどで現在も友人などのサポートがいない場合、本人のソーシャルスキルが不足しているかもしれません。
 
 一方で、メンタルヘルスの問題もある場合は、活動性や意欲の低下、不眠症状などから生活リズムが崩れて昼夜逆転なども考えられます。その場合は医療機関による薬物療法や日中の活動性を高めるような試みをカウンセリングで一緒に検討していきます。

 このように、ひきこもりという状態に対して課題を整理せず「薬物療法だけ!」「カウンセリングだけ!」としてしまうと、本人も家族も疲弊してしまうだけになりかねません。
  
 下記に課題別の提案を挙げます。

◯友人など家族以外と日中やり取りする人がいない≒サポートがいない、ソーシャルスキルに不安がある。
 
 →『第3の居場所』の利用し、対人相互作用を少しずつでも増やす。
 
 →カウンセリング(あるいは上記施設など)でソーシャルスキルトレーニング(SST)を行う。
 
 →上記取り組みを行い、対人場面での成功体験を増やす。

◯生活リズムが乱れている。昼夜逆転している。
 
 →生活リズムの乱れの要因を見極め対処する(不眠症状か、夜中までのゲーム、スマホか…など)。
 
 →→不眠症状なら精神症状であるため、主治医に相談する。
 
 →→夜中までの娯楽であれば、使用のルールを設定し、第3の居場所の利用と本人の娯楽を交換条件にし、日中の活動性を上げる。
 
 →生活リズムの安定はメンタルヘルスの安定の必須条件のため、生活リズムが安定すると本人の課題がより明確になる。

 本人への介入として重要なことは”成功体験”です。
 
 社交的な場面から長らく遠ざかっていればいるほど、対人交流についての不安が強くなり、そういった場所を避けようと”回避行動”を取ってしまいます。その時にスマホやゲーム、動画配信サービスがあると、自身の課題について理解はしていても”現実逃避”することができてしまい、問題が維持されてしまいます。

第3の居場所の提供を始めます

 近年、発達障害の増加に伴い、小学校から18歳未満まで児童デイサービスを利用した第3の居場所の活用が重要になっています。
 
 これは、家庭でも学校でもない、自分が自分らしく過ごせる場所として重要な役割をしています。
 しかしながら、殆どの児童デイサービスが小学校年代を対象としており、中学生、高校生に至ってはかなり対応している事業所がかなり少ないことが現状です。
 
 私たちが思春期青年期の重要な時期に何か支援ができないか、家族や本人が孤立しているのではなく、専門職と家族、本人がチームとなって支援をしていきたいと考えています。
 そこで、私たちは子供の支援にも大人の支援に繋がりにくい、高校生年代まで支援の幅を広げて、大人の支援にスムーズに繋がるために16〜18歳の支援も行いたいと考えています。
 
 是非興味を持っていただければ下記公式LINEアカウントにご連絡いただければ幸いです。
 

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